2013年葉山芸術祭参加企画「布がみちびく光の世界」
秦泉寺由子・真砂三千代 コラボレーション展
キルト作家であり染色家の秦泉寺由子さんを葉山芸術祭にお迎えし葉山在住の衣作家、真砂三千代とのコラボレーション展覧会を開催いたします。竹染めの白をインスピレーションから発見した秦泉寺由子と真砂三千代の初めての展覧会は「白の領域」と題され、竹染めの布からデザインされた10点のハレギが白い精妙な空間をつくりました。作品は14年を経た今でも柔らかな光を放ち続けています。
長い年月の中で再び巡りあった二人の共有する時間を葉山芸術祭では4つの企画として開催いたします。
再び巡りあった二人の共有する時間を葉山芸術祭では4つの企画として開催いたします。
I 秦泉寺由子 天然染料の世界
全てのいのちが息づくバリ、亜熱帯植物が生い茂るスタジオ・ジンゼンジでひたすら染め、そして鮮やかに染まる布、布、布。蘇芳の赤やソガの黄色、藍などに染められた草木の精霊が宿る布たちの森を再現します。緑の風が吹きぬける「SPACIA470」のオープニング展覧会。
期間 5月9日(木)~15日(水)
時間 11時~17時
場所 SPACIA470
長柄1642-470
(イトーピア三澤宅1F)
http://spacia470.com
SPACIA470は、閑静なイトーピア住宅地の先端にある吉阪隆正の豪快なコンクリート建築作品の1階に新しく出来たオープンスペース。降り注ぐ陽光と山々に囲まれた環境のなか、アーティストの感覚を刺激して止まない新たな葉山の文化発信地。
II 秦泉寺由子×真砂三千代 日々の「はれぎ」とキルトのバッグ
秦泉寺由子の墨の手書きプリントやマシーン・プリントのコットンを使い、真砂三千代が衣を作ります。日常の輝く瞬間に思いを馳せ、シンプルで心地良く日々の暮らしを彩る布の造形です。スタジオ・ジンゼンジで作る、緻密で上質なキルト・バッグと合わせてご覧下さい。
期間 5月9日(木)~15日(水)
時間 11時~18時
場所 ライフトゥリー
堀内858
http://lifeafa.jp
III 青竹染めのワークショップ
光のプリズムを写したような青竹染めの白の驚き。バリで竹染めをした秦泉寺さんの布に葉山の青竹を染めるワークショップです。青竹染めの白を発見するに至った夢の事など、不思議で感動的なお話を聞きながらの染色体験です。
講師 秦泉寺由子
期間 5月11日(土)
時間 13時~16時
場所 CTC-HAYAMA CLUB
長柄1642-611
(イトーピア住宅地)
参加費 5000円
(布代とお茶お菓子代を含む)
「CTC-HAYAMA CLUB」は英会話教室「CTC-青山」の葉山教室。自然豊かな環境で、五感のすべてをアンテナにし、造形・絵画・工作をとおして英語を体得する子供達のための教室です。
IV 衣・音の葉コンサート
私たち日本人の心に、まるで地層のように重なりあう記憶の音の葉。ゆれる布にいざなわれ、時空の中に響き合いかよい合う。「白の領域」の衣を舞台衣装として身につける事により繋がった、アーティスト達のコラボレーション。
日時 5月14日(火)
16時30分開場
17時 開演
場所 葉山文化園
一色1007
入場料 前売り4500円
当日 5000円
出演
大小田さくら子 古事記 やまとかたり
岡庭矢宵 歌 セファルディ・ユダヤ古謡
田島和枝 笙
真砂秀朗 ネイティブ・フルート
衣装「白の領域」
秦泉寺由子 竹染布
真砂三千代 衣
■プロフィール
□大小田さくら子 やまとかたり
出雲での啓示をきっかけに、日本の言葉や響きの力、美しさ、いのちのつながりを伝える古事記の詠唱「やまとかたり」を行っている。江島神社をはじめ鎌倉、出雲、京都、吉野伊勢、青森、四国や淡路島、富士山など縁のある場所で奉納、コンサートを行う。薬師寺天武忌、天武天皇・持統天皇御陵、インド釈迦聖地、台湾・玄奘寺、ヒマラヤ山脈を拝するネパール・ポカラにて詠唱。北鎌倉円覚寺如意庵にて「神話よみ語りの会」を、また、「やまとかたりの会」「こころとからだの音の葉塾」で呼吸法などのワークショップを各地で開催。著書「やまとかたりあめつちのはじめ」CD本(冬花社)
□岡庭矢宵 歌 セファルディ・ユダヤ古謡
場の空気を一変させる圧倒的かつ繊細な歌唱は、聴く人の奥深い扉を開く。国立音楽大学卒業後、ヨーロッパ古楽、アラブ音楽などを学び、国内外の音楽祭、オペラ等に出演。歌唱に加え、舞踏、即興ダンスで培った独特な身体表現を兼ね備える。その過程で「セファルディ」と呼ばれるユダヤの伝承歌と出会い2012年「セファルディ・ユダヤ~魂の紡ぐ歌」をリリース。楽天ブックスワールドミュージック第1位になる。今年1月イスラエルにてコンサート・ツアーを開催、高い評価を得る。また2月にはNHK BS-1「地球テレビ エルムンド」に出演、全国から多くの反響が寄せられた。
http://www.yayoi-okaniwa.com
□田島和枝 笙
笙と正倉院復元楽器・(う)の演奏。笙を豊英秋(元宮内庁楽部主席楽長)、宮田まゆみ、石川高に、古代歌謡と雅楽合奏を芝祐靖、右舞を豊英秋の各氏に師事。国立劇場雅楽公演、八ヶ岳高原音楽祭、タングルウッド音楽祭、ウィーン現代音楽祭、薬師寺観月祭、坂本龍一・地雷ゼロキャンペーン、岡野玲子・陰陽師CD参加等、雅楽古典曲から現代曲まで多方面で演奏する。笙一管での調子の演奏をライフワークとし、またソロ活動として様々な演奏家と共演。「おとのひとひら」主宰。「伶楽舎」に所属。
http://tajimakazue.jp
□真砂 秀朗 ネイティブフルート
世界各地のネイティブカルチャーへの旅の体験と印象から、自然と折りあう人々の原点にある感覚を、音楽やビジュアルの新たなイメージとして生み出すアーティスト。インディアンフルートやバンブーフルートを中心に作曲、国内外での演奏活動を重ね、最近作「Eternal Truth」にいたる16作のソロまたはコラボアルバムをリリース。映画「ガイアシンフォニー」をはじめ多数のTVプログラムなどのメディアに楽曲を提供している。著書に詩画集「星の神話さがし」(テンブックス)、絵本「レインボーブックス」シリーズ(ミキハウス出版)、エッセイ集「畔道じかん」(テンブックス)など。
http://www.awa-muse.com
■プロフィール
秦泉寺由子
キルト・染色家
京都女子大学卒業。68年~80年まで北米に滞在、アーミッシュ・キルトとの出会いがキルト作家になる起点を作った。91年バリ島に工房「スタジオ・ジンゼンジ グラス・ハウス」を設立。「東京国際キルト・フェスティバル」に出展のほか、国内外で個展多数。2010年京都比叡山に「キッチンハウス・ジンゼンジ」設立、食への新たな世界を作り始めている。著書に「キルト・クリエイション」(日本ヴォーグ社)「Quilt Quest」(文化出版局)Museum of Art and Design(New York, U.S.A. )
Victoria and Albert Museum(Londin U.K.)など各国の美術館に作品が収蔵されている。
http://www.yoshikoquilt.com
真砂三千代
衣作家
田中千代服装学院デザイン科卒業。75年のインドへの旅をきっかけに、一枚の布を纏うことにアジアの衣の原点を視つめ日本古来の 結ぶ・重ねる・ひねる などの伝統的 な着付による衣制作をするようになる。秦泉寺由子との「白の領域」展。石垣昭子、真木千秋とのブランド「真南風」など染織家とのコラボレーションによる作品の発表を含め、自然素材の布でつくる衣アファ、オーガニックコットンの日常着ライフアファを主宰。和太鼓集団「鼓動」のステージ衣装など音楽家やパフォーマーの舞台衣装を制作。著書に「風着 color of India」(文化出版局)
http://lifeafa.jp